みなさまこんにちは!十勝で天然素材の洋服を作るデザイナー小野寺智美が日々の生活を綴る「日々空色journal」。地方でものづくりやパラレルキャリアを目指す方へ、また、十勝暮らしに憧れている方々にも日々の彩りをお届けできたらと更新していきます。本日の洋服は 落花生染め、葡萄染めの製品たちです。染める素材と掛け合わせる媒染剤によってこんなにも色が変わります♪天然染めブランドnatural dying Clawl.の洋服です。
前回のコラムは以下
「十勝の野菜クズや皮などで染めた」染め製品は注目度が高く、Clawl.を立ち上げてから様々な出会いがありました。今日紹介する「蕎麦ガール」こと石川朋佳ちゃんもその一人。蕎麦循環プロジェクトを立ち上げ1つの町を支えるアクションをし続けるだけでなく、十勝で誕生したMX.(廃棄野菜を加工して価値を持たせ製品化する事業)の一員でもあります。
今回はトヅキ合同会社 石川朋佳ちゃんの多岐にわたるアクションをご紹介します!
「蕎麦ガール」とは!?
自社製品を手に持ち、とっておきの笑顔を見せてくれる石川朋佳ちゃん。彼女が今やTVや雑誌に引っ張りだこの「蕎麦ガール」。幌加内そばを中心とする地域の特産品を新たに生み出す、しかも廃棄されるそば殻を循環させて新たな製品を生み出す若手起業家です。
9月には十勝幕別町でイベントも開催してくれました。
その時の記事はこちら
現在販売している商品は「そばの甘皮茶」、そして自社ブランド「kirinomi」の蕎麦殻染めワンピースやエプロン。石川さんが手に持つ「ストーリーブック」も販売しています。「地域の食資源を余すことなく活用し、人と向き合いながら未来へ続く世界をつくる」という想いが柱にあります。蕎麦をkeyに「衣食住」様々な商品展開をしています。
「日本一」の経験を持つ石川さん
「廃棄されるだけだった蕎麦殻を循環させて新たな製品を生み出す」活動をしている石川さん。お茶を販売するときは物産展に出店、洋服ブランドの紹介ではクラフトイベントに出店。また、幌加内高校の生徒たちと蕎麦殻の製品開発するプログラムでは講師として出向いたり、講演をしたり。多岐に渡り活躍している石川さんですが彼女は高校生のとき第7回全国蕎麦打ち高校生選手権大会で個人・団体ともに優勝。蕎麦打ちで「日本一」の経験もお持ちの人物なのです!!
当時のことを振り返った記事
さすが「日本一」。石川さんが打った蕎麦はとっても美味しいんです。また十勝も蕎麦が美味しい町ですが「幌加内そば」を十勝で味わえるのも嬉しい。北海道内で「幌加内そば」を食せるイベントを開催しています。
今年1月に十勝芽室町で私が企画したイベントでは石川さんの用意するお蕎麦を味わおうと沢山の方がご来場くださいました!!
蕎麦柄染めブランド「kirinomi」
そば殻を染めの原料とした洋服ブランド「kirinomi」。
そばが育つことに大切な要素である「霧」とそばの「実」、また衣服の「身」につける、ということばからつくられたブランド「kirinomi」
生地の色を蕎麦殻で染め上げていく。素材からこだわりじっくり大切に作り上げていく製品であるkirinomi は生地の染色をnosome 、デザイン、製造をわたくしSjunde himlen、十勝の2ブランドで製造を担当しております。第一弾の製品が仕上がってお客様の手元に届き始めたところですが、第二弾として男女とも使用できるエプロンなど販売。そして現在予約販売として重ね着にかわいいエプロンワンピースも登場しています。
石川さんは「ただの商品”ではなく、背景にある想い、商品づくりに関わる人々に思いが「共感」を生み、広がっていけるように、商品を通した「追体験」ができればと構想中です」といいます。
その言葉の通り、洋服ブランドの展開では製造で私たちとともに関わりながら、そしてそのほか手がける製品も一人で作るのではなく「共感を持って一緒に製造できる方」とともに製品作りをしています。そんな想いと人の温もりこもった一品。これからどんな製品が生み出されていくのか?今後の展開もとても楽しみです!
石川さんが綴ったブランド誕生秘話はこちら
今後の石川さんの展望
昨年末、北海道幌加内町公式「幌加内町ソバ循環プロジェクト プロデューサー」に就任した石川さん。幌加内そばのおいしさを伝え、廃棄される蕎麦殻から「循環型社会」のお手本を作るかの如く製品を次々と生み出しつづけています。起業してまだ1年経たない石川さんに今後の展開をお伺いすると…
『来年度は、今よりも多くの方に「商品」としてお届けできるものを増やすことが目標です。また、幌加内町への拠点づくりもスタートさせていきたいです。 応援していただける方が徐々に増えており、本当に嬉しい気持ちです。その方々とより深いコミュニケーションが取れるよう、会社としての持続的なあり方も考えていきたいです。』とのこと!!
幌加内町での拠点とはどんなものになるのか!?ワクワクします。そして循環で生まれた製品を通してどんな方との新たな出会いがこの先待っているのか?トヅキはきっとこの先1つ1つの製品に磨きをかけ、「循環でつながる温かい輪」を生む新たな文化を築き上げていくのでしょう。
直近のイベント予定はこちらとなります。
北海道中川町にて音楽ライブと蕎麦、アートを掛け合わせた1日。きっと忘れられない素敵な時間を過ごせるでしょう。♪
【日付】 11/10 (日)
【場所】 極楽寺
【住所】北海道中川郡中川町字誉56
【料金】前売 ¥3,500 / 当日 ¥4,000 ※高校生以下 ¥2,000、小学生以下 ¥500
※お蕎麦付き【時間】 open 11:30 / start 12:00
12:00-12:20 (トークの時間) 12:40-14:00 (お蕎麦の時間)
14:00-15:00 (音楽の時間)
【出演】 live: Chima / soba: 石川朋佳 / art: 文月ふみ(写真)、灯り(レリーフ)
【お問い合わせ】info@chimala.net
スマヒロではこの先も素敵な人、もの、こと、そしてイベントレポートなど綴っていきます!まもまく事業スタートして10年目に入りますotodesignについての記事はこちら
Profile
小野寺 智美 | ファッションデザイナー | 経営者
1983年生まれ。十勝在中。ファッション専門学校時よりファッションショー企画を続け10年で約300型を発表。2014年に事業を立ち上げ「自社製造の天然素材ブランドSjundehimlen.」をスタート。2023年野菜など天然原料染めのブランドを立ち上げ。「基本受注生産」の捨てないアパレルとして発信中。地方でものづくりを生業とする中での日々の気づきや、十勝暮らしで感じたキラッと素敵な瞬間を綴ります。