帯広で映画を観た！シネマ de 十勝 映画『8番出口』〜腐女子の“迷い”道案内_Vol.76

帯広で映画を観た！シネマ de 十勝は、帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女子が、身の回りの幸せ（美味しいご飯・趣味・脳内妄想など）で足るを知る小市民として、十勝の観光文化検定（とかち検定）上級合格の実力を発揮しつつ、帯広・十勝の話をしつつ、映画を語るコラムです。今週の映画は『8番出口』です。

前回のコラム「帯広で映画を観た！」はコチラ

シネマ太陽帯広に大行列！

『8番出口』、地元映画館に課金のつもりで、帰省して見ました！
（急な転居で荷物を整理しきれていなかったから、とも言う……）

そうしましたら、初めての光景を目撃しました！！
チケットを買う行列が、階段の下まで連なっているのを！！！

こんなシネマ太陽帯広見たことない！！！

売店はともかく、公開初日で満席だったコナンくんでもここまでではなかったはず。

引き続き人気の『国宝』＋アンパンマン＆プリキュアが始まり、そこに新作の『8番出口』と『ブラック・ショーマン』が加わったためでしょうか？？

肝心の『８番出口』。
合う人／合わない人がハッキリするだろう作品だと感じました。

私は合わない側！

元々、洋画至上主義と言ってもカンヌ映画祭とは気が合わないんですよぅ！！

私、芥川賞（純文学）よりも直木賞（エンタメ）を好む趣味嗜好でして。

個人の偏見なんですけれども、カンヌには「純文学っぽい」イメージがあり敬遠しがちです。

しかも、わざわざお金をかけて劇場に足を運ぶからには、映画の方にもセットであったり海外であったり、俳優陣のトレーニングに時間を要したり、とにかくコストをかけてほしい！！
（そうではない作品なら、家のテレビで配信やレンタル落ちになってから見ても十分では）という主義でして。

一方『８番出口』ときたら、舞台は「地下鉄構内」という極めて地味な作品！

その上、私『８番出口』の監督が関わってきた作品とは、とにかく相性が悪いのです！！
（いくら原作がゲームといっても）

本作でも、根底に流れる「◯◯は論外」「何か問題があって選択した結果でも◯◯ができたのなら、◯◯するのが正しい」という、キリスト教的というのか何なのか、価値観の「正しさ」に疑いがないところがもう、苦手でした。

ホラー映画に近い、恐怖を感じられる

持病を抱える主役の演技は真に迫っていて「あったなぁ、こういうの」と思いましたが（あそこまで酷い状態、もっと頻繁に通院するか医者を変えた方がいい気も……）、途中からその設定すら放り出されていて「やっぱこの監督、嫌いやわー」と改めて思いました。

これからは「舞台範囲、極狭」「名前すら口にしたくないあの監督・企画・プロデューサー」といった「異変」を感じたら、即座に引き返したいと思います。

逃げられない場所にいつ終わるとも知れず閉じ込められ、同じことを繰り返される閉塞感と絶望感そして不条理感、半端ないって！！！！
（曲が、同じテーマを繰り返す『ボレロ』で始まるのも良かった。）

映画『教皇選挙』では、隔離されることに対して自分もコンクラーベに参加しているようなポジティブな伴走感を覚えたものですが。

合わない人が『８番出口』に行くと、登場人物たちの恐怖に伴走することが可能です！！

しかし相性の悪さで言えば『８番出口』、「近年見た作品の中ではナンバーワン」。

そんな作品だけを取り上げて終わるのも後味が悪いので『おでかけ子ザメ　とかいのおともだち』も紹介させていただきます！！

とにかく可愛かった子ザメちゃん！

本当はこちら単独で別記事にしてもいいのですが、帯広での上映予定が未定のため遠慮しました。
（あと言えることといえば「とにかく子ザメちゃんたちが可愛かった！」しかないので間が持ちません……）

『８番出口』が「地下鉄構内で起こる話」だとすると
『おでかけ子ザメ』は「可愛いさで起こる話」です。

何を言っているか分からなくても、階段を下りる姿だけで可愛い！
資金源が分からなくても、これくらいあちこち遊びにいってほしい！

「可愛いだけじゃダメですか？」→「いいです！！！！！」と即答できる人向きの作品でしょう。（外見とか、絵柄とか作風とかに、一定以上の好感がないと成立しない境地）

子ザメちゃんの姿から、若い時に都会にいてもお金が無く20年余が経過した昨今、子ザメちゃんほど食べたり遊び倒す体力がない。

遊べるうちに遊び、食べられるうちに食べておいた方がいい、と改めて身につまされました。

そこでパンケーキです！

作中に登場するのは、オールドタイプのホットケーキ（しかも人参が入っていたり！）でしたが。

無性にパンケーキが食べたくなって、行ってまいりました。

「小樽洋菓子舗ルタオ」の小樽と千歳のカフェで提供しているという、リコッタチーズのパンケーキです。

最高でした。
モフっとしたもの最高！！ほぼ空気だし、飲み物です！！！

PROFILE

三崎 裕美子 | 腐女子 / 総統
1980年生まれ。北海道帯広市出身｜釧路→新橋のサラリーマン（港区女子）→などを経て基本帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女。しかしてその実体は、身の回りの幸せ（美味しいご飯・趣味・脳内妄想など）で足るを知る小市民。十勝の観光文化検定（とかち検定）上級合格。同年生まれのハリー・ポッター氏が通うホグワーツ・スリザリン寮に組み分けされたかったゲラート・グリンデルバルド信奉者。