2023年7月10日、今年で9期目となる「とかち・イノベーション・プログラム2023(以下TIP)」がスタートしました。起業家を輩出し、新事業を創造することで地域の経済発展を目指すこのプログラムは、事業構想の共有と成長を支援し、参加者たちが地域の活性化に貢献することを目指しています。キックオフ・セッションの様子や、先輩起業家の経験談など、プログラムの魅力に迫ります。ちなみに、スマヒロは7期目から誕生した会社です。
前回「TIP8」の様子は以下の記事から
TIPは挑戦者たちが共創し、柔軟なアイデアの交換や共有を通じて成長する場
「今期は史上最高のプログラムとなることを確信しています」と熱く語るのは、イノベーションプログラムの開発責任者である野村総合研究所の齊藤義明2030研究室長。
熱が込もるのも無理もありません。
7月10日、イノベーションプログラムの生誕地である北海道十勝で、9期目となる「とかち・イノベーション・プログラム2023(以下TIP)」のキックオフ・セッションを迎えたからです。
TIPは、地域の「稼ぐ」を創り出すことを目的とした、混血型事業創発プログラム。今日から2023年11月22日までの期間中、全14回のセッションを通じて、参加者はチームを組み、革新的なアイデアを共有し、事業構想を練り上げて具体化していくことを目指します。
今回のTIPには、幅広い年代の参加者が集まりました。高校生から70代までの55人が応募し、14回のセッションで共に事業を構想し、成長していくことでしょう。
とかち・イノベーション・プログラム(TIP)
野村総合研究所(東京)2030研究室が開発した地方創生のための起業家育成プログラム「イノベーションプログラム」を帯広信⽤⾦庫と⼗勝19市町村が共同で、新たな事業創造を⽬指す「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)」として2015年から毎年開催。この事業は、創造的なビジネスモデルを実践して今注⽬されている全国の⾰新的経営者と、⼗勝の事業者や起業予定者との知的混⾎・コラボレーションによる化学反応で、地域の稼ぐ力を呼び起こそうとするものです。
帯広信用金庫 髙橋常夫理事長
キックオフ・セッションでは、主催者を代表して帯広信用金庫の髙橋常夫理事長が挨拶し、「イノベーションプログラムは、新たな事業を生み出し、世界トップクラスの地域にするという志を持って2015年にスタートしました。これまでの歴史の中で、64の事業構想が生まれ、多くの法人が立ち上がりました。皆さんも最後まで走り抜けて、新たな事業を生み出してほしいです。必ず成功すると信じています」とエールを送りました。
野村総合研究所 齊藤義明2030研究室長
さらに、イノベーションプログラムの開発責任者である野村総合研究所の齊藤義明2030研究室長は、「地方創生の現場で起業に挑戦する人たちの母集団を増やすことを目指している」と述べるとともに、「TIPは挑戦者たちが共創し、柔軟なアイデアの交換や共有を通じて成長する場であり、今回の9回目のプログラムは史上最高のものになると期待しています」と熱心に語りかけます。
TIP卒業生が語る「TIPだから今がある」「TIPの支援力はすごい」
その後、TIPに参加して事業をスタートした2人の先輩起業家が登場!
最初はTIP5期に参加した三ツ山朋美さん。
三ツ山さんはSitoa design(シトアデザイン)の屋号で「広告・チラシ・グラフィックデザイン」と「やさいくる」という事業を立ち上げました。なぜ「やさいくる」という名前なのか気になりますよね?
それは十勝の新しい野菜の価値を伝えたいという思いから、廃棄されがちな部分や規格外の野菜を活用したアップサイクル製品を作っているからなんです!
とってもクリエイティブで素晴らしいアイデア!と思った方は、「やさいくる」で検索してください。
さてさて、次に登場したのは、前回8期のTIP参加者の宮澤嘉裕さん。
宮澤さんは、十勝の農産物を使用したジンやアクアビットなどのスピリッツ(蒸留酒)を世に広めるために、「十勝スピリッツカルチャー推進協議会」を立ち上げ、株式会社十勝平野蒸溜所を設立しました。8期(前回のTIP)の最終発表から半年あまり。このスピード感には脱帽です!
宮澤さんの事業構想は以下の記事からもご覧になれますよ。
宮澤社長は、事業に対する想いを語ると同時に、TIPは帯広信用金庫、帯広市役所、とかち財団、野村総合研究所などから大きな支援を受けながら事業を実現できると述べ、参加者たちに最後まで頑張るよう励ましました。
TIPに参加した先輩起業家たちは、それぞれ自分のアイデアや情熱を持ちながら、新しい事業をスタートさせています。彼らの成功を見守りながら、TIPの進捗に注目していきましょう!
スタート時点の参加者の想いを発表!次回は7月19日
先輩からの熱い応援が終わると、参加者たちがTIPへの参加理由や現時点での目標など自己紹介。
「自分の人生を見つめ直したい」「地元でクラフトビールのお店を開きたい」「街を活性化させたい」「高校生だけど起業したい」「社会のためになることを成し遂げたい」といった熱い思いを持つ参加者たちが、各々の夢や目標を発表しました。
最後に、TIP参加者を支える事務局メンバーが挨拶。帯広信用金庫、帯広市役所、とかち財団、野村総合研究所、TIP卒業生、そして7期のスマヒロもお手伝いしています。
次回のTIPセッションは7月19日。TIPの進捗状況についてはスマヒロでもお伝えしていきます。
北海道十勝から起業家を輩出する「とかち・イノベーション・プログラム2023」が、地域の経済発展に向けた新たな一歩を踏み出しました。このプログラムによって、北海道十勝地域からさまざまな新たな事業が生まれ、地域の活性化に寄与することを期待しましょう。