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【書評】本の虫 小川の本棚 「かがみの孤城」presented by Book cafe & bar Sen 028

作品名:かがみの孤城
著者:辻村深月
出版社:ポプラ社

突然吸い込まれた鏡の世界。その世界は!?

学校に居場所がなく、自分の部屋に閉じこもっている中学1年生のこころ。

ある日、こころの部屋の鏡が突然光だし、その鏡の中の世界へと吸い込まれてしまう。そしてそこには狼の仮面を被った少女の姿。

言うなれば、スラムダンクの相田彦一の名言「アンビリーバブルや!」です。

その鏡の中の世界は、こころだけではなく、同じ境遇の中学生が6人。なぜ、このメンバーが集められたのか?なぜこの場所に?

鏡の中の世界に隠された願いの鍵を見つけ、それぞれの願いを実現させるのか。それとも期限を迎えてしまうのか。

鍵を見つけられずに期限を迎えると〝記憶〟は残り、願いを叶えてしまうと〝記憶〟がなくなってしまう条件もある。

揺れます。ふーみんのあれのように揺れます。

 

すべてが明らかになるとき、あなたの瞳からひと筋の雫が落ちること間違いありません。

感動がぎっちり詰まった1冊は、長編ですがすぐに読み切れることでしょう。

鏡の中の世界、狼の仮面の少女、どんなストーリーも気になります。
とある童話もでてくるので、その答えも楽しみにしていてください!

「どうして自分だけ?」はいつか誰かを救う経験につながる

今コミュニティの中で葛藤している人、かつて葛藤の経験がある人は、こころ達登場人物の経験は必ず誰かを救ってくれ、誰かの過去を浄化してくれることとなるでしょう。

はい。小川は浄化済みですよ。

同じ境遇、同じ経験をした人が異存在するだけで人は救われるもの。

そうなると〝どうして自分だけ〟という経験は、誰かを大きく救う経験に変化するのかもしれません。オセロの黒が白に変わる時があるんです。だから、もし今あなたが葛藤の中にいるのだとしたら、「いつか報われる日が来るんだよ」と声を大にして伝えたいです。

ストーリーの中にでてくる登場人物ひとりひとりの過去のエピソードには、胸が苦しくなることもありました。でもその苦しさを知ることで優しくなれるものだと思います。

人は人の中で生きていき、人に傷つけられてしまう。だけど、救ってくれるのも人。

そうであるならば、誰かを救う側の人でありたいですね。

自分も〝鏡の中の世界〟をつくりたい

鏡の中の世界は、少しづつみんなの居場所へとなっていきます。現実の世界で「居場所がない」と感じている人たちの〝聖域〟

誰かにとってのそうゆう場所をつくりたいと思いました。私の運営している『Book cafe&bar Sen』もそうでありたいし、そこで行なっている『フリースクール&フリースペースToRiSu-とりす-』もそうゆう場所にしていきたいと思いました。

もちろん、そこでもいろいろなことが起こると思うんです。この作品の中でいうと〝マサムネの

アレ〟です。

だけど、心の安全基地になっていると、多少のいざこざでは崩れない安心感となり、なにがあっても居続けられる場所になるんだと思います。

アニメVer.で映画化もされているみたいですね!

本が苦手でも、映像なら見やすいのでオススメです!!

本屋大賞史上最多得票数を獲得した〝かがみの孤城〟は絶対に〝ハズレ〟ない作品ですので読んでみてください。

Profile

小川 洋輝 | ブックカフェ「Sen」オーナー
1985年、北海道幕別町出身。高校を卒業後、福祉施設にて勤務。知的障がい者の入所施設や就労支援施設、障がい児の通所施設の経験を経て一般社団法人青鳥舎を設立。 障がい者の親が安心して死ねる社会を創るために 障がい者雇用のコンサルテーションや障がい福祉サービス事業所のコンサルテーションを行う。2015年10月より自ら障がい児の通所施設を開設。障がい福祉や子育て関連の専門書などが並ぶブックカフェ「Sen(せん)」は2022年4月オープン。23年、絵本『やっちゃれ ほっちゃれ もっきっきー!』(みらいパブリッシング)か出版。毎週金にスマヒロで書評を担当

楽しく生きるためのヒントが詰まったこの1冊は、未来の自分に期待をさせてくれるかもしれません。




























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