作品名:うまいダッツ
著者:坂木 司
出版社:文藝春秋
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だれもが知っている〝懐かしいおやつ〟が登場するワクワクな一冊
とある高校の喫茶部。この部活は決して意識が高いわけではなく、他に入りたい部活がない人が入部するゆるい部活のメンバーが織りなす物語。同じ学年の部員は4人、それぞれにオタク要素があり、それでも仲が良く、部活動なのか友達としての遊びなのかわからないくらいの活動がチョベリグって感じがして心地よいんです。
物語の構成は5つから成なり、「うまいダッツ」「チロル・ア・リトル」「バカみたいにウケない」「それは王朝の」「百年の愛」と進んでいきます。
どのストーリーもあなたをお菓子の世界に引き込むことでしょう。
ほっこり、ときどき謎ときのストーリーは、読み進む手を止めさせてくれず「あと一話、あと一話」と気がつけば寝不足になることも。
さらに、この本を読むと間違いなく登場するお菓子を食べたくなるので覚悟してくださいね。
うまい棒、プチシリーズ、ビッグカツ、ホワイトロリータなど、絶対にあなたも知っているお菓子があるはずです。
おやつを食べるだけでゆるい部活の中から見つける素敵なコトバ
個人的な話になりますが、幼少期のおがわは、〝キウイ〟が嫌いでした。
だって、きゅうりに名前が似ているし、にがそうな緑色。そんでもって極め付けは、皮のあの毛。
はい。どうみたって毛が生えてますよね。
だから、食べたこともないのに「嫌い」と駄々をこね、食べることはありませんでした。
時は流れ、ちょっとオシャンティなゴールデンキウイなるものが、爆誕し、食べる機会に恵まれました。
すると、ホンジャマカの石ちゃんもびっくりの「まいうー!!」が飛び出ました。
そうなんです。食わず嫌いの思い込みだったのです。
食べ物だけではなく、いろいろなことにおいてそう言えると思うのですが、「嫌い」「怖い」の大半は〝わからない〟や〝知らない〟が根本にあるのだと思います。
この本の中でも
「わかんないから、たのしいこともあるんじゃないかな」
となんとも身に染みる言葉があります。
たしかに、未知の世界に触れる時のドキドキは、振り返ってみると楽しいという感情の方が優っているものですよね。
ちょっとした謎解きがあなたの心を揺さぶります
基本的には日常ほっこり、ちょいゆる青春ストーリーのこの作品ですが、いくつか謎解き要素もあるんです。
人の機微を感じ取れるメンバーが解決する〝お手伝いさん問題〟や声優オタクのメンバーが悩む〝人間関係〟の解決の糸口を見つけるなど、ワクワクの推理場面で、あなたは「もう1ページ、もう1ページ」とカッパえびせんのように、『やめられない、とまらない』状態になるでしょう。
そしてまた、その推理がまた日常系なので、読者のリアルな生活とも結びつき、なんだか他人事と済ますことができないんです。
これであなたも名探偵へと一歩近づきます。
はい。見た目も頭脳も大人ですけどね。
読むだけではなく、考えるからこそその物語の世界にどっぷり浸っちゃいますよね。
そうなんです。だからこそ、自分もこの部活のメンバーになった気分になれるんです。
あなたの生活に身近なお菓子がテーマのため、誰でも親近感の湧くこの作品は、甘党のみなさまにおすすめです。
Profile
小川 洋輝 | ブックカフェ「Sen」オーナー
1985年、北海道幕別町出身。高校を卒業後、福祉施設にて勤務。知的障がい者の入所施設や就労支援施設、障がい児の通所施設の経験を経て一般社団法人青鳥舎を設立。 障がい者の親が安心して死ねる社会を創るために 障がい者雇用のコンサルテーションや障がい福祉サービス事業所のコンサルテーションを行う。2015年10月より自ら障がい児の通所施設を開設。障がい福祉や子育て関連の専門書などが並ぶブックカフェ「Sen(せん)」は2022年4月オープン。23年、絵本『やっちゃれ ほっちゃれ もっきっきー!』(みらいパブリッシング)か出版。毎週金にスマヒロで書評を担当
楽しく生きるためのヒントが詰まったこの1冊は、未来の自分に期待をさせてくれるかもしれません。
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