帯広で映画を観た!シネマ de 十勝は、帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女子が、身の回りの幸せ(美味しいご飯・趣味・脳内妄想など)で足るを知る小市民として、十勝の観光文化検定(とかち検定)上級合格の実力を発揮しつつ、帯広・十勝の話をしつつ、映画を語るコラムです。
前回のコラム「帯広で映画を観た!」はコチラ
『名探偵コナン100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
ただしコナン君の映画というより「青山剛昌先生ワールド!」という感じ。
つまり「原作マンガ何巻まで読んだかは忘れたけど、ざっくり読んでるよ〜」程度では、予習が足りませんでした!
SNSでは「今回の映画をより楽しみたい人は、事前にこれを見よ!」と親切な人達が教えてくれていたんですが。原作マンガも結構な話数で、それ以外の作品も列挙されていて「いや、そこまで本腰入れて予習がしたいガチ勢というわけでは……!」「ちょっと多いわ!!」と腰が引けました。
ちょっとした年に一度のファンサービス(推しに課金しにきたオタクたち向けのファンイベント)の様相を感じました……。
しかし本稿の目的は、「あまり熱心に追っていないけれど多少は知っている」だとか「よく知らないけれど気になってちょっと見に行こうか迷っている」人への判断材料を提供することに力点を置いています。
登場人物が多くて渋滞して見えるとか、アクション部も多いのに推理部も頑張っているとか、函館を舞台にしているだけに、話を展開することと名所を入れることを両立させようとして詰め込み感があるとか、時間が短い分、制約に縛られた窮屈さを感じたのですが。
知人は「息子(小学校低学年男児)を連れていくのに、上演時間中飽きないか心配していたけれど、熱心に見てた」とのことで、好きな人には必要十分なものが揃っているのだろうと思われます。
だからといって基本「これテレビドラマ・アニメ放送で十分じゃない……? 映画でやる必要性は??」と感じた映画は、名前も出さず見たことすら明かさない方針ですので、コラムに取り上げている以上「良かった」「これだけでも言わずにはおれん」と思った作品だということは間違いありません。
自分の口には合わなかったというだけで、それはその映画のせいではないので、あえて名前を挙げなくていい。
だって、キャラクターに萌えるタイプで、萌えられるキャラやイケメン・オケオジといった潤いがいないと、映画としての出来・不出来以前に見ていられない、という極めて不純な人間だから……!!
このコラムの筆者は腐女子なんです!
男女の恋愛はむしろ不得意分野なんです!!
「この人はなぜあんなに流行っている映画に触れないのだろう?」と思われることがあっても、どうかお察しください……。評なんて、その人が何に重きを置いているかという個人の価値観や癖のさらけ出し……。
逆を言うと、謎解きなど他にメインがあって、一部登場人物のアオハルにやきもきさせられるくらいが丁度良いと思っていまして、本作のラブコメ部、良かったです。
勝手に選ぶ!この映画の見どころベスト3
「令和のゴールデンカムイ」
北海道・函館を舞台に、土方歳三と縁のある宝探しが始まる!しかも土方さんの声は津田健次郎さんさん!!(アニメ『ゴールデンカムイ』では尾形)
それだけで滾る!!!
「怪盗キッドの正体!!」
エンドロールが始まる前のaikoさんの主題歌が入る場面、とても良かったですが。その後が一番大事なので、スタッフの名前が流れ出しても絶対に席を立たないでいただきたい!!この作品の大事な部分は、エンドロール後に込められています。
時々「この作中で明かされる!?」風の惹句で、結局うっすらとしか仄めかししかせず終わる作品もあるのに、本作はそうではないので、安心してください。むしろ怪盗キッドの正体をネタバレされたくない人は、できるだけ早く劇場に行ってください。
「またしても何も知らない大泉洋さん」
大泉洋さんの声優としての演技、良かったです!!北海道の警察さんなのにドジっ子な上、またしても「何も知らない」大事な役どころです。
北海道弁がちょっとした鍵になっている部分があります。北海道弁を話す人物が登場したら、特に分かりやすいだろう「わや」の発音を覚えておいてください!3回目(確か3回目)で「そういうことか!!??」になります。
観光地・スポットに十勝は登場しません
さて、この映画は北海道・函館市が舞台で、他に登場する観光地・スポットに十勝は登場しません。(ずーしーほっきーや、キュンちゃんをお楽しみに!)
ただし週刊少年サンデーで連載中『十勝ひとりぼっち農園』(横山裕二園長)繋がりで、あだち充先生や青山剛昌先生といった方々が、「十勝に移住し野菜を作り、美味しいカレーを作る!」の実食に、十勝に足を運ばれています。
その『十勝ひとりぼっち農園』横山園長への農業指南でおなじみなのが、「かずさん」。奥様の「マキさん」ともども、レギュラーキャラクターな中札内村のプロ農家さんです。
横山園長に情けをかけていたら郵便切手にまでなり、青山剛昌先生との縁ができたという話は、まさに「情けは人のためならず」が本来の意味で成立するのを目の当たりにした気持ちになりました。
ご夫婦のキャラクターだけでなく、生産されているニンニクもとてもパワフルで、「かずさんの熟成黒にんにく」の美味しさは、青山先生も太鼓判を押しています。(劇場公開に先駆け週刊少年サンデー本誌でも紹介されています)
通常版の「熟成黒にんにく」は、かずさんの似顔絵を横山園長が描いたイラストパッケージです。こちらは中札内村「道の駅なかさつない」の物産販売所「あんてぃー」などで販売されています。
一方、青山剛昌先生がパッケージを描き下ろした特別版がサンデー公式オンラインショップ「サンデープレミアムSHOP」で販売中です。
かずさんに限らず、中札内村は収穫から24時間以内に冷凍される枝豆も美味しいですし。もっと言うと、中札内に限らず十勝の産品は美味しいし、良い物を作っているんです!それらをどうブランド化し、付加価値をつけて売っていくかという課題がある中、かずさんの「熟成黒にんにく」の展開の仕方は、とても強運な好事例と思っています。
ますますのブランド化とサブリミナル効果による発展を祈念し、道外の人もどこかで見かけたら気になるよう、これからも映画の話題に乗じ「元々何の話だった?」「今何の話をしている?」と迷子になっていると思われようと、強引に「十勝」「十勝」と言い続けたいです。