帯広で映画を観た!シネマ de 十勝は、帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女子が、身の回りの幸せ(美味しいご飯・趣味・脳内妄想など)で足るを知る小市民として、十勝の観光文化検定(とかち検定)上級合格の実力を発揮しつつ、帯広・十勝の話をしつつ、映画を語るコラムです。今週の映画は『室井慎次 生き続ける者』です。
前回のコラム「帯広で映画を観た!」はコチラ
室井さんの私生活を味わいたい方に最適の映画

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先行上映で見にいってまいりました!!
『室井慎次 生き続ける者』
「室井さーーーーーーーーーーーーん!!!!!」
以外、鑑賞後「何も言えねー」になりました……。
そこを何とか、ネタバレせずに言語化していきたいと思います。
『踊る大捜査線』シリーズの新作はこれで終わりではなく、テレビシリーズへ続くことが宣伝でもほのめかされているわけですが。
映画単体として、この終わり方はどうなの!?
というのはちょっと思いました。
だからといってダメ映画かとか、見ない方がよかったというわけでもなく。
見ることができてよかったとは思うんです……。
この結末を、先に知ることができてよかった。
むしろ気になっている人は、ネタバレされる前に一刻も早く見た方がいい。
でもね!!
これは『踊る大捜査線』シリーズの一環というより、『東北の国から’24冬』じゃないかな!!??
前編よりも更に『北の国から』に近づいていたように思いました。
(前編の『室井慎次 敗れざる者』の方がまだ『踊る』感があった)
なので、室井さんの私生活をたっぷり(むしろもっと見せてほしかった!)味わうには最適。
室井さんが好きじゃない人には向いていないけれど、好きすぎても向いていないと思います。

昭和のドラマ感がとても良かった

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個人的に『踊る』シリーズは、警察ファンタジーだと思っていて。
題材が実在組織だからといって、リアルなようでリアルではない。
「そうはならんじゃろ?」という顛末でも、説得力を感じて納得するというよりは、疾走感で収められる感覚が強い作品群です。
今回の作品は、室井さんが主人公ゆえに、騒動が起こってもドタバタ感やスピード感が弱い。
なので、前編で撒かれた各種ゴタゴタがこの作品で回収されても、「そうはならんじゃろ?」をねじ伏せるだけの疾走感が弱くて、何だか肩透かしを受けたような気分にもなりました。
(例「あれほどの近隣住民との確執、そんなことで解けんじゃろ」等)
そういう「小さいことはいいんだよ」的な意味でも、『東北の国から’24冬』という感じで。
曲は、さだまさしではなく松山千春ですが。
室井家に来た里子たちも良い子で、滋味あふれる懐かしき昭和のドラマ感が、新しいのにどこか懐かしくて、とてもよかったです。
室井さんが主役の話に限らず、『踊る』シリーズはテレビドラマの延長線という感覚で、「映画を見に来たー!」というより、ドラマ感覚で見られる敷居の低さも特長だと思うんですが!
特に、映画に派手さを求める人にはこの前後編はおすすめしません。
これは「黒板五郎の家」ならぬ「室井慎次の家」を基盤に繰り広げられる、ヒューマンドラマです!!!

(※ネタバレあり)他の観客がどう感じたか気になる

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さて、誰とは言わないですが、少々ネタバレ的な部分に踏み込むので、少しでも話の内容について知りたくない人はここで引き帰してください。
『北の国から』同様、この作品でも主要な人物が命を落とします。
それで「ずーん」と重い気持ちになりかねないので、休みの最終日よりは、余力があるときに見た方が良いのではないかと個人的には思います。
(「これ見て、どういう情緒で働けばいい!?」となったのが、私です)
「命を落とす」というか、亡くなったらしき描写が続々ほのめかされ、礼服や黒い服を着てお供えを持ってきたり手を合わせる人たちも登場するんですが。
しかし! 決定的なものは(位牌も遺影も棺も)出てきていない!!
ということから迷探偵みさきとしては
「最後の方のシーンで室井家に向かう車のドライバーは、その人が生きていて運転している」説を唱えたい!!
(意識不明で長期入院していて、みんな「頑張れ」の気持ちでのお見舞いが過剰だっただけ説)
だって「この人死んだ……」と思わせて「生きてた!」って、過去にもやってるし!!
故人の弔問だったら、ちょっと手を合わせていけばいいだけなのに、家の目の前まで来たのに電話で呼び出されて引き返してた人までいたんですよね!!
その人、そういうキャラではなかったはずなんですよ!!!
(亡くなったのではなく、生きてるからまた来ればいい、という了見でなければ)
ちょっと無理筋なのも分かっていますが……。
新シリーズでこの点に関し、いい知らせが聞けたら良いなーと願っています。
(決定打になるまで「受け止めきれない」という気持ちもあり)

星が綺麗なシーンから連想したのは「しかりべつ湖コタン」

さて、室井さんの家は他の家から離れた、冬は雪深く、目の前には山を背にした大きな湖というか池のある立地。
作中では、遮るもののないベランダでお酒を飲みながら泥酔し「少しも寒くないわ」してるけれど、「絶対寒いでしょう!?」と見るだに寒そうなお家です。
しかし星が綺麗で、その厳しくも美しい光景は、鹿追町(しかおいちょう)に厳冬期だけ現れる幻の村『しかりべつ湖コタン』を思い出しました。

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然別湖(しかりべつこ)までは、帯広からバスで100分。
山に囲まれ、北海道で一番標高が高い場所に位置するため「天空の湖」とも呼ばれています。
厳冬期、その凍った湖面の上に現れる、雪と氷で造られた村が「しかりべつ湖コタン」です。
2025年は1/25〜3/16の開村予定。(天候によって遅れたり早く閉村する可能性があります)
氷のグラスで飲み物が飲めるアイスバーや、氷上露天風呂など。
「少しも寒くない」どころか、露天風呂から上がるのも勇気がいる氷の世界です。

人気でなかなか予約が取りにくいですが、アイスロッジでの宿泊体験も可能。
開村期に隣接するホテルに泊まると、昼間の明るさと賑わいともまた違なる、夜の星空と静けさが味わえます。
(寒さも更なり!!)
ともすれば命に関わる自然の厳しさと表裏一体の美しさとでもいうのでしょうか。

とかち帯広空港から少し距離はありますが、時期が合えば冬の北海道で体感してほしいおすすめスポットの一つです。

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PROFILE
三崎 裕美子 | 腐女子 / 総統
1980年生まれ。北海道帯広市出身|釧路→新橋のサラリーマン(港区女子)→などを経て基本帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女。しかしてその実体は、身の回りの幸せ(美味しいご飯・趣味・脳内妄想など)で足るを知る小市民。十勝の観光文化検定(とかち検定)上級合格。同年生まれのハリー・ポッター氏が通うホグワーツ・スリザリン寮に組み分けされたかったゲラート・グリンデルバルド信奉者。
































