帯広で映画を観た！シネマ de 十勝映画『サンダーボルツ*』〜腐女子の“迷い”道案内_Vol.61

2025.05.22

帯広で映画を観た！シネマ de 十勝は、帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女子が、身の回りの幸せ（美味しいご飯・趣味・脳内妄想など）で足るを知る小市民として、十勝の観光文化検定（とかち検定）上級合格の実力を発揮しつつ、帯広・十勝の話をしつつ、映画を語るコラムです。今週の映画は『サンダーボルツ*』です。

前回のコラム「帯広で映画を観た！」はコチラ

2025.05.15

帯広で映画を観た！シネマ de 十勝映画『たべっ子どうぶつ』〜腐女子の“迷い”道案内_Vol.60

帯広で映画を観た！シネマ de 十勝は、帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女子が、身の回りの幸せ（美味しいご飯・趣味・脳内妄想など）で足る...

この記事の目次

食わず嫌いしないで良かった！『サンダーボルツ*』は好みの作品でした！！
今作品単体でも◎ しっかり予習・復習したい派は過去作を見るべし
さて『サンダーボルツ*』、先日見た映画『たべっ子どうぶつ』と意外な共通点を３つ感じました。
私の主要メンバーの中での推しは、エレーナ（フローレンス・ピュー）！！！
エレーナが私の中で主役だった一方、ヒロインだったのがバッキーです！

食わず嫌いしないで良かった！『サンダーボルツ*』は好みの作品でした！！

『顔相』とまではいかなくとも、経験則の積み重ねで初対面の人の顔や映画の予告編からなんとなく相性を判断すること、ないでしょうか？

この映画、予告編を見る限り「相性合わなさそう……」と危うくパスするところでした！

『サンダーボルツ*』

チームのはずなのに、なぜかバッキー・バーンズ（セバスチャン・スタン）のいいところ祭りな予告。
しかもセリフ・シーンのチョイスが、何だか内輪受けっぽいというか、面白さが伝わってこなくて「これはパスしてもいいかな……」などと思っていたのです！

だって、『マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）』のややこしさに食傷気味というか、おなかいっぱいというか、疲れ気味だったし！

しかし！　信頼しているオタク仲間が騒いでいたので行ってまいりました！！

――好みだったじゃないか！！！！
（偏見というか、食わず嫌いはよくないという教訓を得ました）

裏稼業の訳あり人物たちが集合するきっかけも「雇い主がまとめて『証拠隠滅』を図って」という、ヒーローヒーローしてないのが、いい！

『僕のヒーローアカデミア』でいったら、1-Aでもなくヴィラン連合側がメインの話とでもいうのでしょうか。

だからこそ、この作品では正義とか大義といった悩みではなく、メンバーが抱えているのが個人的な悩みだったり、個人の事情や感情・我欲で動いていく話なのも良かったです。
（そのため大きな話が好きな人には向いていないかも）

今作品単体でも◎ しっかり予習・復習したい派は過去作を見るべし

MCU的には『キャプテン・アメリカ：ブレイブ・ニュー・ワールド』の次作品という位置付けですが、一連の過去作を見ていなくても、エピソードや演技で補完できる程度に過去の事情を教えてくれるので、作品単体で楽しめました。

「大統領が赤い怪人になって街を壊しかけた」みたいなセリフが登場するのが、同じ世界観を共有している作品群と思い出させてくれても、『サンダーボルツ*』だけ見ても、そんなに支障はない気がします。

本格的に予習・復習がしたいなら

エレーナについては『ブラック・ウィドウ』を。
幻のキャプテン・アメリカ、ジョン・ウォーカーについては『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を。
エイヴァ（ゴースト）については『アントマン&ワスプ』

を見るといいらしいですね……。
（バッキーについてはすごい作品数なので割愛します……）

『MCU』のそういうところが！！
ややこしいのか、「いいなと思った人には見る作品がいっぱいあって良かったね！」なのか、一長一短！！！

しかし『サンダーボルツ』の由来が、作中で説明されているのも良かったです。
（白雪姫の意味まで変わってきたポリコレ『白雪姫』以来、褒めのハードルが低くなっている気がしてきました）

「*」については、「*THE AVENGERS ARE NOT AVAILABLE（注釈：アベンジャーズは来ません）」説を見ましたが、定かではありません。

総統

さて『サンダーボルツ*』、先日見た映画『たべっ子どうぶつ』と意外な共通点を３つ感じました。

・主人公たちの戦闘力が高くない
（『サンダーボルツ』は、一般人よりもかーなーりー高くとも「スーパー超人と戦うにはそれほど」の意）

・ラスボスと拳で戦わない
（さすがに『キャプテン・アメリカ』のような正統派ヒーロー物は拳で勝つ必要があると思いますが、そういう様式ばかりでなく「能力差のある強敵と、腕っ節で戦わなくても話を盛り上げて終わらせられる」スタイル、嫌いじゃない）

・賢くなくて可愛い
（『サンダーボルツ』は登場人物ほぼ脳筋）

リーフレットや映画公式の説明等と、私が見た映画本編との間に乖離を感じる点については「途中まで違う脚本があったのかな……？」と未だに首を傾げているんですが。

・タスクマスター→本当は活躍する予定が……？
・バッキー→「サンダーボルツのまとめ役」！！！？？？
（「それは違う！！」と思いつつ、分かる人だけ分かってください）

「だから予告編に出せるような戦闘シーンや決め台詞が、なかったんですね！？」
（例：『キャプテン・アメリカ：ブレイブ・ニュー・ワールド』の、赤ハルクと戦うキャプテン・アメリカ）と、予告編と本編の温度差というか違い、本編を見て納得したわけですが。

だからといって「予告編作った人、バッキー（セバスチャン・スタン）推しが過ぎんか……」という疑念は拭いきれていません。

（顔が良いし、可愛いし、中の人が別作品でアカデミー主演男優賞にノミネートされていたし、商業的にもアピールポイントだろうけれども！）

総統

私の主要メンバーの中での推しは、エレーナ（フローレンス・ピュー）！！！

『オッペンハイマー』の恋人ジーン役も良かったけれど。
声低めの格好良いお姉さんが、私は大好きです！！！

しかも脚がっしり系というか、瘦せぎすじゃない体型、好感が持てる。
どんどん髪がボサボサになってメイクが崩れていくけれど、キャラクター的にもそういうところに頓着してない感じ、とても良い。
なんなら冒頭シーンで、首のシワとかを消さないのもGOOD！

エレーナは過去にレッド・ガーディアンとは任務のための「疑似親子」をしていたらしいですが。

説明されなくても、実子ではなく疑似家族と伝わる距離感、それでも甘える部分を見せたり、「知り合いにウザい父親を見られて恥ずかしがる」娘の演技、素晴らしいと思いました。

エレーナが私の中で主役だった一方、ヒロインだったのがバッキーです！

エレーナがどんどんボッサボサになっていく中、一番髪の毛サラッサラなのがお髭の男性ってどういうことですか！
（本人の髪質と、途中登場のせいもあるとはいえ）

これは隙の多い天然系ヒロイン！！
と錯視が発生するぐらい、ヒロインでした！！

改造超人だから外見上は未だに若々しいけれど
「この人、若い時に顔だけで、それで通用してモテてたんだろうな……」
と思わせる”高度な”ナンパ術を披露。

「『もうすぐ落とせる』と思ってるのは自分だけでは！？」
「これでどうやって下院議員選挙受かったの！？」
という天然ぶりを発揮してくれます。

情報提供者に対する安全確保の当てにならなさといったらないし！
世間の知らなさと、頼りにならないことにかけて信頼性が高い！

しかもあまり賢くないし。

予告のシーンが一番のいいとこ取りで
「いいのは顔だけか！！？？」
「バッキー・バーンズって、本当にこういうキャラクターなんですか！！？？」
と驚くほどの天然でした。

私、働きながら毎週映画を見るのに精一杯で、過去作品を追う気力・体力がないわけですが。
（特にマーベル）

関連映画で確かに見た記憶があるのは直前作の『キャプテン・アメリカ：ブレイブ・ニュー・ワールド』。

その最後の方に登場し、下院議員に転身するため選挙活動中（当時）という初代キャプテン・アメリカの元相棒で主人公サム・ウィルソンに何か良いこと言っていた人と、『サンダーボルツ*』のバッキーが本当に同一人物なのか、目を疑いましたよ！？

しかしバッキーが賢くて、予告編のままに「イケ散らかして」いる映画だったら、私にはそんなに刺さっていなかったとも思いました。

総統

『たべっ子どうぶつ』のようにモフモフではないけれど、『サンダーボルツ*』メンバーの賢くなさと可愛さに、愛おしさを感じる、そんな映画でした。

PROFILE

三崎裕美子 | 腐女子 / 総統
1980年生まれ。北海道帯広市出身｜釧路→新橋のサラリーマン（港区女子）→などを経て基本帯広で働く腐女子。「総統」と呼ばれた女。しかしてその実体は、身の回りの幸せ（美味しいご飯・趣味・脳内妄想など）で足るを知る小市民。十勝の観光文化検定（とかち検定）上級合格。同年生まれのハリー・ポッター氏が通うホグワーツ・スリザリン寮に組み分けされたかったゲラート・グリンデルバルド信奉者。

2025.05.15

帯広で映画を観た！シネマ de 十勝映画『たべっ子どうぶつ』〜腐女子の“迷い”道案内_Vol.60