帯広在住歴わずか2週間。早く十勝のコトを知りたくて、日々のイベント情報の収集に余念がない新参者ライターです。“次の週末はどこへ行こう?”と思いリサーチしていると、地元の人がこぞって「十勝ファーマーズマーケット」をオススメしてくれました。どうやら7〜9月の隔週土曜に開催され、ローカル感を感じられる朝市のよう。いざ、出かけてみると十勝らしからぬメルヘンチックな雰囲気が漂っていて……。
「十勝ファーマーズマーケット」とは?
“土曜の朝から心が満たされる豊かな時間を過ごしてほしい”という想いから、2017年にスタート。帯広市民の憩いの広場「緑ヶ丘公園」で7〜9月中の隔週土曜にのみ開催され、地場産の農産物や肉の加工品、ハンドメイド雑貨など多彩なアイテムを販売する。特産品を使った地元グルメを味わえるフードトラックなど各回約60店舗が出店し、農業王国・十勝の新名物となりつつある。
始まりはのんびり朝9:00、ロケーションは夏空に緑がまぶしい「緑ヶ丘公園」
会場は街のほぼ中心に位置する「緑ヶ丘公園」の一角。広さは50.5ヘクタールもあり、園内には帯広百年記念館をはじめとする文化施設のほか、“世界一長いベンチ”としてギネス世界記録に認定された全長400mのイスも! 駐車場に車を停めてそんな公園内を散策していくと、なんと森の住人・エゾリスに遭遇。聞くところでは高確率で出合えるものの、野生の生き物への餌付けは禁止とのこと。近づきたい気持ちをグッと堪えて望遠でパチリ、マーケットを目指します。
それにしても、緑に囲まれた公園内のなんと涼しく心地よいこと……。残暑真っ盛りで、気温30℃を超す市街地とは別世界に来たような凛とした朝の空気に目が覚めます。
カラフルなテントを目印にマーケットの入口へ到着すると、わたしの十勝に対するイメージが覆りました。すみません(笑)。観光地でよくみられる“ザ・ご当地朝市”、“安いよ! もってけドロボ〜”という雰囲気は皆無で、言うならばそこは垢抜けた“森のマルシェ”のよう。十勝晴れを体現したような天候にも恵まれ、まさにスローな時間が流れています。午前9:00に開場なので早起きせずのんびりと出かけて、食べ歩きをしながらブランチを楽しむのにうってつけです。
2024年・十勝ファーマーズマーケット開催日
・7/13(土) 9:00~14:00
・7/27(土) 9:00~14:00
・8/10(土) 9:00~14:00
・8/24(土) 9:00~14:00
・9/14(土) 9:00~14:00
・9/28(土) 9:00~14:00
※雨天開催
2024年の最終開催日となる9/28(土)には、通常より多くの出店を期待できそう。いよいよ今年のラストチャンスです。帯広の夏を彩る楽しいイベントに足を運んでみては!
生産者と直接話して買うのが楽しい! 採れたての十勝の恵みをお持ち帰り
まずは地元の農産物をチェック。新鮮なのはもちろんのこと、旬の野菜や果物を直売価格で購入できるのがファーマーズマーケットの醍醐味です。5〜9月にかけて多数の品種が出揃うジャガイモ、真っ赤に熟した食べ頃のトマトなど、大切に育てられた大地の恵みが勢揃い。出品する農家の方に「丸ごとグラタンにしたら簡単でおいしいよ!」と聞き、十勝産のミニカボチャを購入しました。
カレー、ワイン、ジビエ、スイーツなど。もはやフードフェス級の食の宝庫
マーケットを訪れる買い物客たちのお目当ては、何と言っても作りたてのローカルグルメ。個性豊かなフードトラックが集結し、どこの店にも長い行列が。お昼過ぎには売り切れて閉店することも珍しくないので、気になる店には早めに訪れることをオススメします。芝生にピクニックシートを広げたり、切り株をテーブルにして十勝の味覚を楽しむ姿が多く見られました。
\スマヒロ Pick up!/ 十勝産のジビエなら「エゾの杜」へ
池田町を拠点に、エゾシカを食肉として加工・販売する「エゾの杜」。十勝産の鹿肉を「十勝エゾ鹿」と名付け、鹿肉を使ったハンバーグ、ルーロー飯、ガパオライスといった加工品を製造しています。マーケットでは「エゾ鹿ハンバーガー(750円)」、「ヒグマハンバーガー(950円)」、「ヒグマ水餃子(650円)」のテイクアウトメニューを販売し、ペット用フードもずらり。気さくな店主さんが、十勝の食肉文化についても教えてくれます。
炭火焼肉の香りだけでもう幸せ「十勝ホルモンKEMURI」
帯広に本店を、音更町に2号店を構える人気焼肉店「十勝ホルモンKEMURI」は、自社牧場直送の「十勝恵牛」を使用し、上質な牛肉を手頃な値段で提供しています。サガリユッケが有名ですが、マーケットには炭火で焼いた自慢の上ハラミや上タンをトッピングしたその名も「肉屋の欧州風カレー(900円〜)」を出品。香りに吸い寄せられた人々で長い行列を作っていました。
グルメだけじゃないのが十勝流! ワークショップ、土地の相談、占い館まで
「ファーマーズマーケット」と言いつつも、いい意味で雑多で賑やかなのがこちらの魅力。なかでも、占いや不動産相場の相談ブースにはグッと心惹かれるものがありました……。また、地元のハンドメイドやこだわりを集めたセレクト雑貨の出品も目立ち、出品者とのコミュニケーションが心を和ませてくれます。
\スマヒロ Pick up!/ 大豆由来のアロマキャンドル「North Candles」
アロマのやさしい香りに誘われて、ソイワックスを使用したキャンドルショップ「North Candles」へ。大樹町に暮らす若い夫婦が二人三脚で制作しており、柚子、コーヒー、シトラスなど心を潤す多彩な香りのヴィーガンキャンドルが揃っています。
中札内村からセレクト雑貨を発信「グッバイトーキョー」
「グッバイトーキョー」は、2024年春に中札内村にオープンした雑貨店。ユニークな店名は東京生まれの店主さんが後ろ髪をひかれつつもご主人の実家である中札内村に移住したことに由来するのだそう。その明るい笑顔とウィットに富んだセレクト雑貨が個性を放っていました。
【INFORMATION】
所在地:〒080-0846 北海道帯広市緑ケ丘2
アクセス:帯広駅から車で約5分。十勝バス・南商業高校前行きで約15分、バス停「春駒通12条」下車、徒歩2分
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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