冬の北海道観光のおすすめが、十勝帯広市の三大祭り「おびひろ氷まつり」でしょう。2023年は3年ぶりの通常開催。まちなかに突如、広がる雪原では熱気球やスノーモービル体験。美しい氷像、氷の巨大滑り台、農業王国十勝ならではの“食”、カーリング、冬の花火大会、幻想的な光のアートなどなど、昼夜楽しめる3日間です。
帯広三大祭り「おびひろ氷まつり」
冬の北海道観光でおすすめなのが、帯広三大祭りのひとつ「おびひろ氷まつり」です。2023年は1月27〜29日の3日間で開催されました。場所は、1週1,200mの芝生と400mベンチが並ぶグリーンパークを含む緑ヶ丘公園。
熱気球、スノーモービルで引っ張るソリ、雪上自転車、カーリングなどなど、冬の北海道のアクティビティを楽しめるほか、氷のすべり台や人力の回転ソリなど雪や氷に触れて楽しむ体験ブースがいっぱい。会場には、帯広市の小学生が作った氷のお面や氷雪像はもちろん、寒空に輝く花火や60周年を祝う氷彫刻は、来場者を魅了しました。「アイスマルシェ」と称される極寒のなかで食べる十勝のグルメなど、すべての参加者を満足させる、まさに帯広三大祭りにふさわしいイベントなんです。
もちろん、地元の子どもたちにとっても楽しみなイベントです。私の8歳になる姪っ子ちゃんも興奮気味に話します。
第60回おびひろ氷まつり「北国の冬にぬくもりとよろこびを」
新型コロナの影響で、3年ぶりの通常開催となった「第60回おびひろ氷まつり」(帯広のまつり推進委員会主催)では、市民氷雪像コンクールを開催。第39回北海道氷彫刻展冬季帯広大会の作品などを合わせ、計42体の氷雪像が並びました。
会場で一際目立ったのは、陸上自衛隊第5旅団が制作した高さ3.5m、幅8mの「氷のレリーフ」。そして、子どもたちのお目当ては巨大アイス滑り台。会場でひときわ大きな歓声が上がっていたのが、帯広青年会議所の人力回転そりコーナー。半径5mの氷の円上に子どもたちを乗せた牛型そりを人が押して3周します。スタッフが全力疾走で動かす回転そりは、押している大人の疲れた表情、予想以上にスピードが出たり、それを盛り上げる掛け声や歓声が入り乱れ、人の温かみを感じるコーナーが出来上がっていました。
第60回おびひろ氷まつりの主な概要は……
◆大氷雪像・すべり台
◆市民氷雪像コンクール
◆第39回北海道氷彫刻展冬季帯広大会
◆カーリング体験コーナー
◆子ども氷のお面展
◆ランタンフェス
◆企業PRブース
◆ステージイベント
◆味覚コーナー(アイスマルシェ)
◆協賛行事
など…
おびひろ氷まつりの歴史は帯広っ子の歴史
北海道観光のおすすめとしてご紹介してきた、おびひろ氷まつりは「平原祭り」「菊祭り」と並ぶ、帯広市の三大祭りの一つです。
2023年で第60回を迎えました。そして、第1回おびひろ氷まつりは、昭和39年(1964)2月8日に当時、帯広小学校グラウンド(現在の中央公園)の特設リンクで開催されたそうです。帯広市、市教委、スケート協会、十勝毎日新聞社、北海道新聞社、HBCなどによる共催で、テーマは「寒い冬を楽しもうじゃないか」でした。
記録にあるのは、この年は積雪が少なく雪像は無く、北海道司厨士協会帯広支部による「ヒグマ」「帆掛け船」「白鳥」「タツノオトシゴ」など十数点の氷像が並べられました。
天気もよく、“ミス帯広”のパレード、仮装、広告コンクール、タイマツ行進、HBCの公開放送、打ち上げ花火などのイベントが開催され大盛況だったそうです。
ちなみに、第2回は主会場を裁判所跡地、帯広小学校、広小路、平原通りの4か所で開催しました。これまた記録によれば、氷の彫刻50点、自衛隊の協力で雪像3点が加わり、2日間で延べ12万人が楽しんだそうです。
その後、第6回(昭和44年)には氷雪像が200点と大幅に増え、市民参加の「まつり」として定着していきました。多くの市民が参加するようになったことで会場が手狭になり、第7回(昭和45年)に現在の緑が丘公園へ移動。氷雪像も2~300点となり3日間で18万人が訪れました。
前述した通り、帯広では、三つの大きなおまつりがあります。 8月には短い夏のメインイベント「平原まつり」、10月下旬から11月上旬には「菊まつり」、厳しい寒さの1月末には「氷まつり」が開催されます。 これらのおまつりは、「帯広のまつり推進委員会」を中心に行っております。とかちを訪れた方、住みはじめたかたは、ぜひ参加してみませんか。
【INFORMATION】
おびひろ氷まつり
主催 帯広のまつり推進委員会事務局
住所 緑ヶ丘公園一帯(グリーンパーク、帯広百年記念館、北海道立美術館、動物園のあるエリア)
開催期間 2023年1月27日~1月29日
入場料 無料
公式サイト おびひろ氷まつり公式ホームページ