去る9月24日の午後。JR帯広駅の近く、大通南をボーッと歩いていると何やらドンヒャララ〜♪と太鼓や笛の雅な音色が聞こえてきました。「これはきっと、何かの楽しいイベントに違いない!」と走り寄ってみると、なんとも神々しい神輿(みこし)行列を発見。そう、それは帯広の鎮守の神を祀る「帯廣神社」の秋季例大祭の一風景なのでした。手水舎(ちょうずや)を彩る美しい「花手水」や「シマエナガのおみくじ」で有名な神社ですが、やはり例大祭の迫力たるや……。偶然にも遭遇できたご縁に感謝して、ほんの少しだけその様子をお伝えします。
「帯廣神社」とは?
明治43(1910)年に、当時の「札幌神社(現在の「北海道神宮」)から御分霊を迎えて創建。“開拓三神(かいたくさんじん)”である「大國魂神(おおくにたまのかみ)」「大那牟遅神(おおなむちのかみ)」「少彦名神(すくなひこなのかみ)」を御祭神として祀る。なかでも大国主神の別名を持つ大那牟遅神は、良縁を授けてくれる“縁結びの神”としても知られる。
帯廣神社公式ホームページ
秋季例大祭の本祭は9月24・25日の2日間。神輿行列には「神馬」の姿も
プレイバックとは言ったものの、例大祭初日となる9月23日の祭事は見ることができませんでした。来年こそは、早めに情報をリサーチして駆けつけたいものです。地元の人に聞いたところでは、神社の境内で十勝どさんこ弓馬会による恒例の「流鏑馬(やぶさめ)」が奉納され、参拝者たちが見守るなか五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願したのだとか。きっと大いに盛り上がったはず……。筆者と同様に今年は見逃してしまった方、来年に期待しましょう!
続く9月24・25日が秋季例大祭の本祭です。24日は午前10時から神輿や山車(だし)の市内巡行がスタート。これを「渡御(とぎょ)」と呼びますが、24日の渡御には白衣をまとった氏子ら約100名が参加。帯広市内の7つの祭典区を2日かけて巡り、地域の繁栄・安全を祈願します。
その祭りばやしの音色に吸い寄せられて駆けつけると、山車の上では舞や演芸が披露されており、華やかな雰囲気に沿道の人々の目も釘付けに。また、アスファルトを闊歩する神馬(しんめ)やオープンカーなど、いつもと違った街なかの風景に観客たちのテンションも上がります。
帯廣神社の恒例祭事については神社の公式ホームページのほか、スマヒロの記事もご覧ください♪
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2日間の渡御を終えて25日16:30過ぎ、神輿・山車が再び神社へ
いよいよ最終日の25日。夕方17時頃に宮入りするとの情報をキャッチして、ひと足早く神社に向かってスタンバイ。祭り提灯に照らされた参道はいつも以上に荘厳かつ神秘的な雰囲気に包まれ、神輿の帰りを今か今かと待つ参拝者をはじめ、七五三の祈祷に訪れた家族連れの姿も多く見られました。
まずは、鳥居をくぐった先にあるフォトジェニックな花手水でお清めを。噂に違わぬ“映えっぷり”を早くカメラに収めたくて、逸る気持ちをグッと堪えて柄杓を手にします。
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境内ではシマエナガをモチーフにしたお守りや御朱印など人気の授与品もチェック。“釣り竿でおみくじを釣って引く”というなんとも斬新なスタイルの北海道ご当地みくじシリーズ「鮭みくじ」もあって、どれにしようかと目移りしてしまいます。
いよいよクライマックス。儀式に始まり儀式に終わる、圧巻の神事に見惚れる
そうこうしているうちに大きな掛け声が聞こえ、法被を着た担ぎ手たちとともについに神輿が鳥居をくぐって境内へ。黄金に輝く勇壮な大神輿を間近で見ると、やっぱり“神々しい”の一言に尽きると実感します。なかには感極まった人の姿も見られたほどです。
到着後は鯨幕(くじらまく)で神輿が覆われ、御神体を神社に返す儀式を挙行。最後は三本締めの手締めで盛大に幕を下ろしました。
【INFORMATION】
所在地:080-0803 北海道帯広市東3条南2丁目1番地
電話番号:0155-23-3955
開設時間:授与所9:00~17:00、祈祷受付9:00~16:20
アクセス:JR帯広駅から車で約7分。帯広駅バスターミナルから十勝バス・【1】循環線ほかで約11分、バス停「東3条6丁目」下車、徒歩6分
駐車場:約150台
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日などの情報については変更する場合がございますので、事前にご確認ください。