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イベントレポート

更別村の小学&高校生がポテサラづくりに挑戦! JCI帯広「ジェネレーションプロジェクト」の食育授業をのぞいてきました

9月25日、一般社団法人 帯広青年会議所(JCI帯広、加藤貴裕理事長)が主催する青少年育成事業「Generation PROJECT(ジェネレーションプロジェクト)」が開催されました。次世代の育成、さらには地域連携をテーマにした同プロジェクトは2024年7月にキックオフ。これまでに「食の大切さを学ぼう」「学んだことをアウトプットしてみよう」と題したイベントを催し、子どもたちが広い視野で学びを深めることを応援しています。4回目となる今回は更別村・更別小学校と帯広市大正町・大正小学校の2つの会場を舞台に、地元・更別農業高等学校(通称・更農)の生活科学科の生徒たちが小学生に食や命のありがたみ、食品ロス問題について問いかける調理実習形式の食育授業を実施。授業のハイライトをギュッと凝縮してお届けします。

帯広青年会議所が主催「ジェネレーションプロジェクト」

主催者の願い「心の成長」を通じて、個々の自己肯定感と自己効力感を高めてほしい

当日は更別小学校と大正小学校の2会場で同時に開催され、スマヒロでは更別小学校の2階にある家庭科室にお邪魔しました。三角巾とエプロン姿の小学6年生たちはこれから始まる調理実習にワクワクした笑顔をみせつつも、関係者や取材陣の多さに少し緊張している様子。5つの調理班にわかれ、各実習台には更農生も2名ずつ着席。学年の垣根を超えて、主催者の挨拶に真剣に耳を傾けます。

授業は「このプロジェクトは地域の未来を担う若者たちの心の成長を促進しながら、自信を持って行動できる場を提供することが目的です」とのJCI帯広・加藤貴裕理事長の挨拶からスタート。さらに、開発委員会の佐々木広太委員長が「今年の重要なテーマは『心の成長』。特に成功体験を提供することで、子どもたちが自信を持って行動し、未来に向かって力強く進む姿勢を育ててあげたい」と開催趣旨を強調しました。参加した更農生たちはすでに過去の同プロジェクトに参加して学びを得ており、その成果をいよいよ小学生に伝える番がやってきたのです。

「Generation PROJECT」~発信事業~【2024.09.21】

高校生が先生役。「日本の食品廃棄量は年間600万トン」に小学生の反応は?

お楽しみの調理実習を始める前に、手書きのフリップを使った食品ロス問題に関する授業が行われました。教壇に立ったのは、更農の生活科学科で学級委員長を務める佐々木和也さん。ちなみに更農といえば、今年4月に東京ビッグサイトで開催された「漬物グランプリ2024・学生の部」で準グランプリに輝いた“食の強豪校”です。

授業のなかで佐々木さんは、全国で年間600万トンもの食品が捨てられているという事実を紹介。どう思うかとストレートな言葉で小学生たちに問いかけました。小学生は皆驚いた様子で聞き入っていましたが終了後、感想を聞いてみると「今まで気にしていなかったけど、これからは残さず食べたい」との声が多数。食材を無駄にせず、命の大切さを理解することの重要性がわずかでも伝わり、自分の日常生活にどう反映できるかを考える機会となったようです。

いよいよ調理。献立は十勝産食材が満載「ポテトサラダ&ミートボール」

座学に続いて、高校生と小学生の共同作業で調理に挑戦します。この日の献立は「食品ロス」を実際に減らすために更農生たちが考えてきたもので、更別村ではお馴染みの「金時豆酢」を使いマヨネーズから手作りするポテトサラダ、そして十勝ロイヤルマンガリッツァ豚のミートボールの2品です。中札内高等養護学校の生徒たちが育てたジャガイモなど、地元食材を丁寧に手に取りながら調理します。

調理のなかで、どの班も特に苦戦したのが最初のマヨネーズづくりの工程。なかなか思うような粘度に仕上がらず、各班の高校生がリーダーとなり酢や油を「もっと!もう少し入れて!!」と継ぎ足しながらも完成形を目指します。また、高校生たちは小学生に教える立場になったことで短い時間ながらも少しずつ責任感が芽生えていったよう。調理を通じてお互いに協力し合い、絆を深める場面が随所に見受けられました。

高校生の素直な感想。「教えるって難しい。でも、教え甲斐があって楽しい!」

調理が終了するとちょうど給食の時間。高校生と小学生が隣同士に座り、一緒に実食を楽しみます。義務教育の小学校と高校ではカリキュラムが異なるため、学校側は時間の調整に苦心したよう。でも、普段は接する機会の少ない両者が互いに協力し合って調理を終えた達成感が相まり、どのテーブルもリラックスした雰囲気で会話が弾みます。

高校生たちは「教えることの難しさを実感した」と口を揃えながらも、「伝えたいことが伝わったと感じたときの嬉しさは格別だった」と振り返ります。

一方、小学生たちも「優しく教えてくれて、楽しかった」と感謝の言葉を述べていました。授業を見守っていた6年生の担任によれば「小学生にとって、地元の高校生は大人よりも身近な存在。普段よりも積極的に教わろうとする姿勢をみせる生徒が多かった」とのこと。

教える側も教わる側も、互いに成長できる実り多き機会となりました。次回の“ジェネプロ”にも期待が寄せられますね

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