「ソムリエがオーナーのワインショップは、北海道の東側で唯一かもしれません」。そんな情報を聞きつけ訪れたのが、2022年4月に中札内村でオープンした「LE BLEU Wine & Food」ショップです。
よく晴れた7月の午後。十勝・帯広から国道236号線を南下すること40分。高規格道路を使えばもう少し早く着くでしょうか。青色一色に染まった十勝平野に広がる田園風景を眺めながら行くため、一般道路で向かいました。
中札内村の有名施設である道の駅「なかさつない」や菓子メーカー「六花亭」の花柄包装紙に描かれた草花でいっぱいの森「六花の森」まであと数キロ地点に立つ可愛らしい看板が目印です。
敷地に入ると優しい木漏れ日の合間に見える一軒家が「LE BLEU Wine & Food」ショップです。
「イタリアやフランスワイン、北海道産ワインを中心に約80種類ほど取り揃えています。主に扱うのは中小規模の家族経営のワイナリー。それぞれの情熱とこだわりをもって、丁寧に手間を惜しまず作られたワインは、個性豊かなラベルや開けた瞬間から作り手のメッセージが伝わってきます」と語るのは、オーナー兼ソムリエの梶山千裕さん。
聞けば、中札内村には2018年に夫の智大さんと横浜から移住してきたそう。
横浜時代は、都内のワイン輸入商社で生産者との窓口となる輸入実務・ブランディングを担当。現地での買い付けやワイナリーを訪問し、生産者の声を消費者に届けるブランディングを経験してきました。
「ソムリエのほかにチーズプロフェッショナルの資格も有し、フランスでチーズや料理について学んだ経験があります。」(同)
店舗の外観・内装デザインは、まるでヨーロッパにいるかのような錯覚を引き起こしてくれます。
同店では、ワインに詳しくなくともソムリエである千裕さんに、味の好みや飲まれるシーンを伝えることで、ワインの様々な作り手の背景や美しい表現とともに最適なワインを選んでくれるんです。
この日、伝えたキーワードは「イタリアのワインが好き」「夏なのでスッキリした白がいい」でした。そうして、千裕さんが差し出してくれたのがイタリア半島南部、長靴のかかと部分に当たるプーリア州原産の「プーリアワイン」。
「白桃や杏のようなアロマティックな華やかな香りが特徴ですが、口に含むと綺麗な酸味とミネラル感がひろがる爽やかな白ワインです。余韻にスパイスも感じ、ワイン単体でもお食事と合わせても楽しめますよ。」(千裕さん)
表現通りのワインに酔いしれながら、次回は家族が集まる際の食事にあうワインを選んでもらうことに決めました。
【INFORMATION】
LE BLEU Wine & Food
住所 〒089-1361 北海道河西郡中札内村元大正基線190-3
電話番号 0155676847
営業時間 11:00~17:00(土)13:00〜17:00(日)11:00〜16:00(木金)
定休日 月・火(祝日は営業)