こんにちは、札幌でアートディレクターをしている十勝出身の西島です。とかちスイーツクラブを主催して十勝スイーツの推し活動をしています!お菓子は食べるのも作るのも大好きです。みなさんお菓子のことをどれだけご存じでしょうか?お菓子にまつわるお話を紹介します。11回目のテーマは「葬式饅頭」です。前回のコラムは以下
今週は「葬式饅頭」です。
「葬式饅頭」をご存じでしょうか?
最近ではあまり使われることも無くなってきたので、知らない方も多いかもしれません。お葬式に提供される饅頭の総称で昔から親しまされてきました。一般的には丸い形で白や黄色のお饅頭が1つずつ入っているのが多いようですが、地域によって種類が異なり北海道ではみなさんご存じの「中華まんじゅう」が葬式饅頭として使われていました。
そもそも何故お葬式に饅頭を提供したのでしょうか。「故人が残した財産は、生前故人が貯め込んだものなので、世間様にお返しすることで物欲の罪を軽減して成仏できるようにする」との意味を込め「貯め込んだ財産」を「饅頭」に置き換えて配るようになったのが始まりとされています。基本理念は仏教のお布施の1つ、お金や衣食などを必要としている人に与える「財施(ざいせ)」をする行為が背景にありました。昔は甘い物が高価だったので貴重なものだったのでしょうね。
ここで北海道以外の地域による饅頭の違いをご紹介します。
【東北・関東・甲信越地方】
・春日饅頭
小判型で中にこし餡がはいっています。白い薄皮の中央にシノブヒバの焼き型がついているため、別名「しのぶ饅頭」「ひば饅頭」と言われます。
・青白饅頭/緑白饅頭
抹茶で出来た緑色の皮で餡を包んだ饅頭と白い皮で餡を包んだ饅頭の2つセットで配られます。
【関西地方】
・黄白饅頭
すりおろした山芋を生地に練り込んだ皮で餡が包まれています。黄色と白の饅頭の2つセットで配られます。山芋を生地に使用しているため、地域によっては「じょうよう饅頭」「しょよ饅頭」と呼ばれることもあります。
・おぼろ饅頭
表面がおぼろ状になっているのが特徴です。饅頭を蒸した後、表面の薄皮を剥がしておぼろ状に仕上げます。中身はこし餡です。
こうして他の地域の葬式饅頭と比べると北海道の「中華まんじゅう」は個性の強い葬式饅頭と言えますね。道外の人が驚くのは間違いないと思います。
【とかちスイーツクラブの推しスイーツ Vol.11】
お菓子のまさおか「中華まんじゅう」
Information
お菓子のまさおか
電話:0155-62-2118
住所:芽室町東1条2丁目2
営業時間:月・火・水・金・土 9:00~19:00、木・日 9:00〜17:00
定休日:元日、第2・第4木曜日