圧倒的におもしろいメディアが十勝を救う

CATEGORY

最新記事

TAG

タグリスト

カルチャー

【書評】本の虫 小川の本棚 「自閉症の画家が世界に羽ばたくまで 亡き母の想いを継いだ苦闘の子育て」presented by Book cafe & bar Sen 080

作品名:自閉症の画家が世界に羽ばたくまで 亡き母の想いを継いだ苦闘の子育て
著者:石村和徳 石村有希子
絵:石村嘉成
出版社:扶桑社

「自閉症」「画家」のワードに心を奪われて即購入

障がい福祉事業を運営しているボクにとって、「自閉症」という言葉は、それ自体が胸を突くような強烈なインパクトを持つ「パワーワード」なのだ。そして「画家」という言葉にも、日頃からアート鑑賞に魅了されているボクの興味を一瞬で引き寄せる力がある。この本には、その二つのキーワードが見事に含まれており、まさに運命的な出会いと言えるほど、迷うことなく購入を決めたのだ。

初めてこの本を手にしたのは、2021年に出版された直後のこと。その当時のボクにとっても深い感銘を与える一冊だったのだが、それから約3年半が経ち、2024年には画家・石村嘉成さんのドキュメンタリー映画が公開。その映画化がきっかけとなり、再びこの本を手に取り、改めて読み返すことにしたのだ。

再読したことで、日々自分たちが向き合っている「療育」の本質や重要性が、さらに深く胸に刻まれる思いがした。この本を通じて、療育とは単なるサポートではなく、一人ひとりの可能性を引き出し、輝かせるためのかけがえのないプロセスであることを、改めて実感した。そして、「もっともっとプロ意識を持ち、自分の役割を全うすべき」という強い思いが湧き上がり、仕事への情熱やエネルギーを新たにするきっかけとなったのだ。

だからこそこの本は、自閉症の療育や支援に携わるすべての人々にとって、ぜひ手に取ってほしい一冊。その中には、きっと新しい気づきや視点が詰まっており、自分自身の成長にもつながる貴重なヒントが隠されているはずだ。

小川さんにとってのエナジードリンクのような1冊ですね!
そうなんです!だからこそ、療育に関わる人にもオススメしたいのです。

 

自閉症の息子が世界へ羽ばたく

重度の自閉症である息子(石村嘉成)が、画家として活躍するまでの感動の物語。そこには、40歳という若さでがんにより他界した母親の献身的な「療育」と、それを受け継いだ父親の努力があった。

石村嘉成さんは、生後2歳で自閉症と診断される。暴れる、泣きわめく、言葉が出ない…息子の将来に不安を抱えた両親は、心を鬼にして子育てに挑む。特に母親の有希子さんは、息子を普通学級に通わせる代わりに毎日授業に付き添うなど、全身全霊で「療育」に取り組むのだ。しかし、嘉成さんが11歳のとき、有希子さんはがんとの闘いの末に他界。残された父親の和徳さんは、妻の遺志を引き継ぎ、息子と共に歩み続けることを決意。

中学・高校と普通学級で学んだ嘉成さんは、父親と一緒に毎日自転車で登下校する日々を送る。そして高校3年生のとき、絵画の授業で出会った版画に魅了されると、動物や生き物をモチーフにした作品を次々と制作。フランスの美術展で版画作品が優秀賞に輝くなど、国内外で高い評価を受けるようになる。

母親が命をかけて実践した「療育」とは、親が子どもの奴隷にならず、愛情を持って本気で向き合う覚悟そのもの。「できない」を「できる」に変えるために、家族が共に歩んだ道が、あなたの心にも響くことでしょう。

巻頭にある嘉成さんの「作品」の写真ですぐに心を鷲掴み

この本は、嘉成さんが描いた母の肖像画の写真から始まる。それだけでなく、いくつかの作品の写真を経てから本編がスタートする構成になっている。色彩鮮やかな作品が読者の心を掴み、その作品を生み出す彼の生い立ちを追いかけていく流れが自然と本の世界に引き込んでくれる。

アートが好きな人なら共感すると思うが、美しい作品に目を奪われすぎて、なかなか本編へ進めない。それほどまでに、彼の作品には力強い魅力があり、ページをめくる手が止まってしまうのだ。しかし、いざ読み進めると、子育てのリアルな一面が目の当たりに飛び込んできて、胸が締め付けられることもあるでしょう。それは、時に痛みを伴いながらも、親としての愛情と覚悟、そして成長の軌跡を感じさせる瞬間のよう。それと同時に、親も子も共に成長していく姿が描かれており、読む人の胸を深く打つ。

はい。胸が忙しいです。

自閉症の子育ては決して特別なものではなく、むしろ普遍的な子育てのコツを教えてくれる部分もある。彼らの家族が歩んだ道のりは、子育て中の人たちに多くの気づきと励ましを与えてくれることは間違いない。そういった意味では、子育て中のママさんには特に必見の一冊。

帯にも「自閉症は〈障がい〉ではなく人間のタイプのひとつ」とありますよね。
だからこそ、誰にでも通じるヒントがたくさん詰まっているのです!

 

心を奪われる色彩豊かな動物の絵。圧倒的な存在感を放つ理由が詰まっているこの本は、たくさんの人に読んでほしい内容です。

Profile

小川 洋輝 | ブックカフェ「Sen」オーナー
1985年、北海道幕別町出身。高校を卒業後、福祉施設にて勤務。知的障がい者の入所施設や就労支援施設、障がい児の通所施設の経験を経て一般社団法人青鳥舎を設立。 障がい者の親が安心して死ねる社会を創るために 障がい者雇用のコンサルテーションや障がい福祉サービス事業所のコンサルテーションを行う。2015年10月より自ら障がい児の通所施設を開設。障がい福祉や子育て関連の専門書などが並ぶブックカフェ「Sen(せん)」は2022年4月オープン。23年、絵本『やっちゃれ ほっちゃれ もっきっきー!』(みらいパブリッシング)か出版。毎週金にスマヒロで書評を担当

楽しく生きるためのヒントが詰まったこの1冊は、未来の自分に期待をさせてくれるかもしれません。 















































































十勝の会社と人材を結ぶ
求人Webメディア「TCRU」

スマヒロ最新記事

タグ一覧

  1. 16タイプ性格診断
  2. Discover hokkaido
  3. event tokachi obihiro
  4. ise festival
  5. Lake of the Sky
  6. NEW OPEN
  7. TCRU
  8. TIP
  9. tokachi obihiro winter hokkaido snow
  10. UIJターン
  11. waoje
  12. インタビュー
  13. インデアンカレー
  14. おびひろ平原まつり
  15. おびひろ氷まつり
  16. クラフトジン
  17. クリスマスマーケット
  18. サウナおすすめ
  19. スパイスカレー 新得
  20. ソフトクリームラリー
  21. たかまん
  22. とかちイノベーションプログラム
  23. とかちの講師ガイド
  24. ビアガーデン
  25. ファーマーズマーケット
  26. プチ移住
  27. フライフィッシング
  28. ふるさと納税
  29. ポツンと一軒家
  30. ますやパン
  31. マッチングサイト
  32. マッチングシステム
  33. モール温泉
  34. 上士幌町
  35. 人材紹介
  36. 依田勉三
  37. 六花亭
  38. 北海道グランピング
  39. 北海道サウナ
  40. 北海道温泉
  41. 北海道移住
  42. 北海道観光
  43. 北海道観光おすすめ
  44. 十勝 イベント クリスマス お花
  45. 十勝イベント
  46. 十勝スロウフード
  47. 十勝ドリームマップ
  48. 十勝バス
  49. 十勝求人
  50. 十勝牛
  51. 十勝産小麦100%
  52. 十勝石
  53. 和牛
  54. 国産小麦
  55. 国際農業機械展
  56. 地方創生
  57. 地方移住
  58. 地方起業
  59. 天然素材
  60. 天空の湖
  61. 山忠祭
  62. 帯広
  63. 帯広アロマ
  64. 帯広イベント
  65. 帯広おにぎり
  66. 帯広カフェ
  67. 帯広グルメ
  68. 帯広コーヒー
  69. 帯広サウナ
  70. 帯広スイーツ
  71. 帯広そば
  72. 帯広ドーナツ
  73. 帯広パスタ
  74. 帯広ハンバーガー
  75. 帯広パン屋さん
  76. 帯広ピラティス
  77. 帯広ラーメン
  78. 帯広ランチ
  79. 帯広三大祭り
  80. 帯広喫茶店
  81. 帯広寿司
  82. 帯広市
  83. 帯広整体
  84. 帯広映画
  85. 帯広求人
  86. 帯広牛
  87. 帯広神社
  88. 帯広移住
  89. 帯広蕎麦
  90. 帯広藤丸
  91. 帯広豚丼
  92. 広小路マーケット
  93. 書評
  94. 求人セミナー
  95. 満寿屋商店
  96. 焼肉の日
  97. 熱気球
  98. 牛とろフレーク
  99. 物流拠点
  100. 田舎暮らし
  101. 登録支援機関
  102. 秘湯 北海道
  103. 移住体験コラム
  104. 経済界
  105. 経済界大賞
  106. 美学
  107. 美学者
  108. 育児休業
  109. 芽室東工業団地
  110. 蕎麦屋
  111. 藤丸閉店
  112. 街頭テレビ
  113. 街頭放送
  114. 豊西牛
  115. 豊頃町
  116. 豚丼
  117. 豚丼レシピ
  118. 豚丼帯広
  119. 逢坂芳郎
  120. 音更町
  121. 高橋まんじゅう屋
  122. 鹿追町
  123. 麦音
  124. 黒曜石

記事ランキング

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

イベントや商品・サービスを取材します。

スマヒロでは十勝のヒト・モノ・コトを取材・掲載します。イベント、サービスや商品についてお気軽にご相談ください。
取材を希望する